夜光虫
真鶴には、海の中にも宇宙がある。
夜光虫
真鶴には、海の中にも宇宙がある。
海の仕事山の仕事
真鶴の地場産業のひとつに、蜜柑農業がある。
おいしい蜜柑は、日照量の多さで決まると言われている。
そして、真鶴には3つの太陽がある。
1つ目は太陽、2つ目は海からの反射光、3つ目は南にひらけた急峻地を支える石垣に、空と海の光が蓄積されて生まれる輻射熱だ。
真鶴の石たちは、かつて自分がマグマだったことを覚えているのだろうか。冷えて固まってもなお、熱を帯びて蜜柑を温めている。
写真は明治22年から続く蜜柑農家、松本農園の悟さん。
東京ドームよりも広い敷地には、4000本、10種類もの蜜柑が植えられ、繁忙期には1日に500人のお客さんが、海を眺めながらの蜜柑狩りを楽しむ。
除草剤は一切使わず畑に生えた草を肥料にし、環境に負担のかからない農法で、甘く瑞々しい蜜柑を作られている。
松本農園 http://matsumotofarm.a.la9.jp/
海と触れる場所
海にも春が来て、海あそびがしやすい季節になりました。
磯の潮だまりには不思議な生物たちが沢山いて、まるで小さな宇宙みたいに循環してる。
半島の先端にある「真鶴町立遠藤貝類博物館」では、海の生物や自然の魅力を学ぶ体験学習「海の学校」が、定期的に開催されているので、大人も子ども楽しめるので、ぜひ!
真鶴町立遠藤貝類博物館 https://www.endo-shellmuseum.jp/
Discover Blue http://discoverblue.org/
海の仕事山の仕事
春の訪れと共に魚がやってきた。
鰆、鰤、稚鰤が大漁!
おっちゃんの笑顔も大量!!
真鶴町漁協直販所 https://twitter.com/manazurugyokyo
お林と真鶴の海の不思議な関係 https://colocal.jp/.../art.../manazuru/20161019_83155.html
※真鶴漁協組合では慢性的な人手不足により、組合員を募集しています。移住して就漁された方もいます。お林が育てた豊かな海を仕事場に、漁師さんが増えますように!
子供の家
町の中心にある僕の大好きな建物「コミュニティ真鶴」。
僕たち家族が引っ越してきた5年前は、まちなかに子どもたちの姿は少なく、たまに見かけてもWi-Fiスポットでゲームをしている姿ばかりで、こんなに緑や路地裏が多いまちなのに遊び場がなくて勿体無いなと少し残念に感じていた。
この場所も大人の文化活動の場として開かれていたが、今や子どもたちの遊び場、学び場として町内でも随一の賑わいを見せている。
でも、ほんの10年前は、財政難が原因で一時は閉鎖になっていたという。その頃、ここが子どもの声が鳴り響く場所になるとはきっと誰も考えなかっただろう。
人の思いの強さは、10年でまちをこんなにも変えることができる。
コミュニティ真鶴 https://colocal.jp/.../art.../manazuru/20170111_89031.html
店先学校
真鶴町は、地域の仕事の風景を道に向かって積極的に見せることで、町民が日常的に「真鶴らしさ」に触れるまちづくりをしている。干物を作っている風景だったり、漁師が網を繕う風景だったりは、いかにも漁師町に来た、と感じられて面白い。
明治10年創業の干物屋「魚伝」は、五代目の青木良磨さんが店先で干物作りしている姿を間近で見ることができる。サバのミリン干しのファンが多いが、僕は良磨さんが若い人の「干物離れ」を防ぐために創り出した「アタラシイヒモノ」が好きだ。干物への愛が感じられるし、なにより、楽しくておいしい。
魚伝 https://www.uoden-himono.co.jp/
アタラシイヒモノ https://himono.design/
木々の印象
連日のパソコン作業。頭が痛くなってきたので気晴しに散歩に出た。港を眺めながら駅に向かうバス通りを上がって行くと、「松平さーん!」と声をかけられた。小学生のタキちゃんだ。一緒に散歩しよう!というので、車の来ない背戸道を抜けて駅前商店街をぶらつくことにした。
惣菜屋「TAKE-O」さんの前に小さな人だまりが見えたので向かってみると、店主のアツシさん、大家の幸代さん、幸代さんのお友だちが井戸端会議の最中だった。僕らも輪の中に入れてもらい(タキちゃんは持参のヨーグルトを食べながら)、しばしお喋りを楽しんだ。
6歳から60代までが混ざり合えるまちは素敵だなと思う。
帰り道、学校帰りの次女とばったり会い、サボテンの道を通って帰宅。頭痛はすっかり治っていた。
できごと
夏が近づき、町内各所が盛り上がっている。今日は「真鶴音頭・岩音頭保存会」の方々が、盆踊りに向けて踊りの練習をされていた。
僕も飛び入りで輪の中に入らせてもらったが、真鶴地区の踊りは港町らしく船漕ぎの振り付けがあったり、みかん農業が盛んな岩地区の踊りは、実をもいでカゴに入れる動作があったり、踊って初めて知れる事が多くて面白かった。
写真2枚目の、鮮やかな青と緑の手拭いを首に掛けて踊られている青木三枝子さんは、メンバー最年長でなんと今年90歳!小田原から真鶴の酒屋さん(現・セブンイレブン真鶴中央店)にお嫁に来て、毎日お酒を担いで配達してきたから足腰には自信があるの、と教えてくれた。
8月5日に岩海岸でおこなわれる豊漁豊作祭では、「ダンシング・ヒーロー by 荻野目洋子」をノリノリで踊る三枝子さんたちに会えるはず。ひと汗かいて笑うみなさんは、未来の自分たちの姿なのかもしれない。
豊漁豊作祭 https://shonanjin.com/news/manazuru-good-catch-20230529/
※7月の練習日は23日と30日の13:30から。どなたでも参加大歓迎!とのことです。
聖なる場所
我が家には「一倉神社」という祠がある。大家さんである「草柳商店」さんが神主をされていた時代(平安時代からあったとの噂も!)から続いており、港にある市場や船の守護神として奉られていた。当時は信州と繋がりが深く、諏訪明神の大祭に塩十段を奉納して、蕎麦十段を引出物として受け取る風習があったという。
ご利益は、海上安全・交通安全・豊漁 ・商売繁盛・知恵・財福・戦勝 ・子孫繁栄・音楽・技芸・弁舌、とてんこ盛り。
せっかくなので、今年からまちの商売繁盛と町内安全を祈願する奉納祭をおこなうことに。近所のみなさんと一緒に、真鶴の海から採れた塩と干物、大家のシゲさんとイマジンを歌って奉納した。
一倉神社 https://shinto-shrine-457.business.site/
眺める場所
今日は夏至だった。この時期は、鈍感な僕でも太陽の力が漲っていることが分かる。
5時には部屋が赤い光で満たされ、普段寝坊助の次女が導かれるようにテラスに出てきた。
植物も一気に成長して、晴れ間を縫っての収穫や、頂き物の下準備で6月はものすごく忙しい。
ふさわしい色
家や路地に提灯が吊られはじめ、小さな漁師町がまつり一色に染まりつつある。
今日は津島神社の大掃除。「お天王さん」と呼ばれ、まちなかの社として親しまれているこの小さな神社が、まつりの前夜と最終日の夜には鹿島踊りが奉納され、真鶴を支配する荒神を鎮めるための重要な舞台となる。
地元の人も最近地元になった人も、掃除という単純作業で混じり合い、しかも綺麗になるから達成感と一体感がついてくる。笑顔の挨拶も自然に生まれて、いい事づくし。
明日は神輿が入水する海辺を掃除しに行こう。
7月28日・29日は「貴船まつり」https://kibunematsuri.jp/
世帯の混合
満開の花が咲いた。
真鶴の花咲じいさんたちに、今年は僕らも参加させてもらった。
人口減少に悩むまちではあるけど、まだまだやれる。
まつり二日目、今日も晴天。
僕らの心は空の色。
7月28日・29日は「貴船まつり」https://kibunematsuri.jp/
小さな人だまり
レコードから始まるコミュニケーション
真鶴駅前の大道商店街にあるオルタナティブスペース「cüe」の今月の展示は、店主渡辺純子さんのお父さま、渡辺泰さんの企画、”妄想レコード屋” 「Y’s record」。
レコードの楽しさをみんなと共有したい!という思いが好評を博し、2回目の開催となった。70〜80年代のロックやポップスなどを中心に、泰さんのコレクションから中古レコードが販売されている。
泰さんは「有隣堂」書店を退職し、真鶴に移住されてきた。とても物知りで活動的な方で、まちのさまざまなイベントでもよくお会いするが、今から60年(!)ほど前、中学生の頃にロック、ポップスと出会い、現在も聴き続けているほどの音楽好きだ。
泰さんの言葉をお借りすると、「サブスクでどんな音楽でも聴くことができますが、70〜80sのロックを聴く機会は少ないと思います。興味はあるけど何から聴けば良いか分からない人のために、真鶴の中学生(もちろん高校生でも大人の方でも、真鶴町外の方でも)がいろいろな音楽を聴くきっかけになれば嬉しいです」とのこと。
店内にはZINE「中学生はこれを聴け!」が置かれていたり、磁石の付いた釣竿でEPレコードが釣れる「レコード釣り堀」があったりと、泰さんのユーモアと子ども達への愛情がかんじられる。開催初日のこの日は、”元”中学生の大人が多かったけれど、みんな子どもみたいな顔をして、大人買いをしていた。
泰さんの企画らしく、”町の歌って踊れる酒屋”シゲさんのミニライブもあったが、そこで歌われた『いっさつの本があれば(小坂忠・’77年)』が素晴らしかった。
https://youtu.be/SOSGKnskFSk?si=OtQktT9fOQH2FjzE
「一冊の本があれば、地球の裏側へ旅することもできる」という内容の歌詞だが、演奏前にサビの部分を練習をして、合唱をした。声を合わせて歌っていると、なんだか真鶴という海を、みんなで航海している気持ちになった。
いよいよ本日が最終日。営業時間は14:00〜18:00です。
夏の終わりの日曜日、大道商店街で冷たいものでも買って飲みながら、新しい音楽との出会いをしてみてはいかがでしょうか。(視聴もできますよ)
cüe(キュー) https://www.instagram.com/spot_3.9/
人の気配
先日、募集をした空き家清掃ボランティア、地元の方、移住者の方、役場の方までお集まりいただき、1時間ほどで無事終わらせることができました。参加者のみなさまありがとうございました!
掃除をしながらもお喋りを楽しみつつ、明大建築学科のみなさんが、移住者や起業が増える真鶴を「まちづくりの先進事例」として学びに来ている。そして地元民は気づかないその「先進事例」について、僕たちも知りたいと思い協働していることをお伝えしました。
本日、2回目のフィールドワークで新たに60名の学生さんが来鶴されます。町民の方々との交流も大切な学びになります。僕たちも同行していますので、お気軽にお声がけください。
15時ごろからまち歩きをしつつ、18時には真鶴港近くの「草柳商店」さんにて交流会を開きます。お時間ある方はぜひ、お集まりください〜!(軽食付きにて参加費500円をいただいております)
まつり
真鶴の小正月は、岩地区の「どんど焼き」と真鶴地区の「道祖神まつり」。元々はどちらの地区にも どんどと山車があったが、人手や野焼きできる場所が減った真鶴地区では山車が残り、砂浜がある岩地区では どんどが残った。
ひとつの文化が消えるのはとても寂しいことだが、ここ最近は地元のまつりに興味を持つ若手が徐々に増え、どちらのまつりも手伝い合うようになった。
石屋文化の岩地区と、漁師文化の真鶴地区、人が少なくなったからこそエリアをこえて混ざり合い、共にこの一年の大漁祈願や無病息災を願い合う。それは結構明るい未来だなと思う。